みなさんは、『親知らず』という歯があるのをご存じでしょうか?
ご存じの方は、きっと「抜くのが大変で、抜いたあとも大変」というイメージをお持ちだと思います。
実際に、抜いたことのある方から、その壮絶な親知らずを抜いたお話を聞いたこともあるかと思います。
ある一説によると、親知らずは誰もがかならず抜くものだし抜いた方が良いという。
しかし、親知らずは必ずしも抜かないといけないという事ではありません。
親知らずには様々な意味や由来があります。
なぜ親知らずという名前が付いているのか?
何歳ぐらいに生えてくるのか?
知りたくはないですか?
そこで今回は、『親知らずは何歳ぐらいで生えてくるの?その名前の意味や由来』を調べてみました。
親知らずって何ですか?
親知らず(親不知)は、人(ヒト)の歯の一種です。
別名「第3大臼歯」「智歯」「知恵歯」とも言うそうで、歯科の専門用語では「8番」と言うそうです。
その理由は、前から8番目の歯という事なので、そう呼ばれているとの事です。
一番奥の歯が親知らずなので、上下合わせて四か所生えてくる場所があります。
ただし、全員が必ず4本生えてくるわけではなく、4本が生え揃わない人ももちろんいるそうです。
しかも、4人に1人の割合で全く生えてこない人もいるため、もし、自分が生えていなかったとしても、そこまで気にする必要はありません。
逆に、生えていない方が、抜く事を考える必要がないので、生えている人から見れば羨ましくみられるかもしれません。
親知らずの由来は?
親不知という名前の由来は、いくつかの説があります。
・昔の日本人の寿命は現在と比べて短かかったので、親知らずが生えてくる頃には、親がすでに亡くなっている。
・多くの場合、親元を離れて独立してから生え始めることが多いので、親がその歯が生え始めたことを知ることがない。
・親知らずは乳歯から生え変わることがなく、永久歯を親と見た場合に、子に該当する乳歯がない事から親知らずと呼ばれるようになった。
という風に、由来に関しては複数の説があります。
ただ、いろいろな説があるという事は、昔から親知らずは、人々にとって大きな存在だった事は間違いないでしょう。
親知らずが生える意味はある?
人間は太古の昔、木の実や生の肉など硬いものを中心とした食生活を送っていました。
硬いものが中心の食生活だったため、よく噛む必要がありました。
硬いものを食べるためには、顎の骨がよく発達している必要があります。
そのため、太古の人間は顎が現代の人間よりも発達しており、親知らずが生えてくるスペースが十分にありました。
太古の人間にとってみれば、歯は生きていくため(物を食べる為)に必要不可欠でした。
そんな不可欠なものだったからこそ、親知らずには大きな意味があったとされています。
一方、現代の人間の食生活では、小さなころからか柔らかいものを食べることが多くなり、
硬いものを硬いまま食べるという習慣がなくなっています。
硬いものを無理に食べなくなった、柔らかい食べ物を食べるようになった、
ということから『噛む』という習慣が薄れ、昔の人間に比べて顎が十分に発達しなくなったのです。
別の言い方をすれば、大昔の人のように、顎は発達しなくても良くなったという事です。
顎の発達が弱くなったため、親知らずの生えてくるスペースが足りなくなり、
きちんとした状態で生えなくなるケースが増えているようです。
それが原因で、曲がって生えてきたり、形が変なものが生えてきたり・・・していると言って良いでしょう。
何歳までに親知らずは生えるの?
概ね10代後半から20代前半に生えてくることが多く、永久歯は通常15歳前後で生え揃います。
前にも書きましたが、親知らずに関しては、すべての人が生えてくる、ということではありません。
だから、生えなかった人は痛みをともなったり、抜歯をしたりしなくても良いので、ある意味幸運だとも言えます。
抜歯に関しては、痛み止めや化膿止めなど処方してくれますが、腫れたり痛みが結構あるので親知らずトラブルがないことはラッキーです。
親知らずを歯科医院で抜いた経験を持つ人は、ほぼ二度と経験したくないと思うはずです。
親知らず抜歯について
現代人は小顔で顎も発達していない為、親知らずの生えるスペースが十分でないので、生え方が人それぞれです。
人によっては、通常通り縦にそのまま生えてくるのですが、横向きに生えてくることもあって、
医者と患者にとってみれば、抜歯の大変さはその時々で変わって来ます。
抜歯となると約1時間ほどかかりますので、ちょっとした手術になります。
親知らずの抜歯には大きな痛みや、大きな腫れを伴います。
抜歯の前には、麻酔もしっかり打ってくれますが、抜く時には相当な覚悟を持って歯科医院へ行って下さいね。
親知らずは、抜かないで済むなら抜かないに越したことはありません。
ただ、虫歯になったりすると、結構な痛みを伴います。
しっかりとレントゲンを撮ってもらう必要がありますが、
もし、まっすぐ生えていないようだったら、気力体力の十分な時に抜いてもらう方が、
将来的には良いでしょう。
まとめ
親知らずには、複数の由来や意味がありましたね。
そして、昔と現在の食文化にも大きくかかわっていることが分かりました。
太古の人間には必要不可欠だった親知らずが、現代の人間にはあまり必要なものでは無くなっているという事ですね。
私自身も親知らずを抜いた経験がありますが、1本だけです。
虫歯になったり、痛くならなければ抜かないという選択肢もあります。
コロナ禍でマスクをした生活が長くなっているため、
歯のケアが疎かになっている人も多いのではないでしょうか?
虫歯になったら、必ず歯科医院では抜歯を進められますので、
日頃からしっかり歯を磨くなどのケアは十分に行って下さいね。