木質ペレットとは?何で出来ていて、何に使うのかについて調べてみました!

みなさんは、『木質ペレット』という言葉を耳にされたことはあるでしょうか?

「木質」というからには、木材が原料だよね、、、、
というのはまず最初にイメージ出来ます。

「ペレット」は、粒上の形をした合成樹脂のこと、
つまりプラスチックの粒子の事を意味しています。

要は、木製の小さな粒子の事なのかな、というイメージは出来るのではないでしょうか?

ただ、普段そんなものを使用する機会の無い方や、実際に見たことも無い方、
さらにこの『木質ペレット』という言葉を初めて聞いたという方には、具体的なイメージが出来ないかもしれません。

そして、で、実際に何に使うの?と思われるでしょう。

そこで今回は、『木質ペレットとは?何で出来ていて、何に使うのか』について調べてみました。

何で出来ているのか?

木質ペレットとは、一言でいえば木材から製造された燃料のことです。

その形状は、直径、長さ5~40の円筒形をしています。

それでは、木質ペレットは実際には何で出来ているのでしょうか?

木質ペレットの原料は、森林の育成過程で生じる間伐材、製材工場などから発生する樹皮、のこ屑(プレーナー屑)、端材などです。

つまり、木質ペレットは、新たに木を伐採することなく、廃棄予定だった木材を再利用してつくられているのです。

資源の有効活用を叶えた木質ペレットは、原料の調達を国内でまかなえるため、
エネルギーの自給自足をも叶えています。

欧米では、海外産の化石燃料に依存した状況から脱却するため、木質ペレットの利用を一般的に普及させています。

ちなみに、木質ペレットは、木のリグニンという成分で固めているため、接着剤などの添加物は一切使用されていません。

成分を100%木材にすることによって、より圧縮することが可能となり、高性能な燃料として仕上げています。

何に使われているのか?

木質ペレットは、小さな円筒状に成形加工されているので、運搬や取り扱いが容易です。

また、乾燥させた状態であるため、着火性にも優れています。

そのうえ、製造過程で圧縮されているため、
チップやのこ屑などの木質燃料をそのまま燃やすよりも、大きな発熱量を得る事が出来ます

そのため、主にストーブやボイラーの燃料として使用されています。
現在、重油・灯油の代替エネルギーとして、木質ペレットの利用が進められています。

また、高い消臭効果が期待できる為、『消臭トイレ』という意味合いで猫砂としての利用も多く、
ホームセンターやペットショップなどでも売られています。

木質ペレットには、どんなメリットがある?

一番大きなメリットは、再生可能な資源である木材を使用していて、
本来なら捨ててしまっていた廃材を使用しているという環境にやさしいといではないでしょうか。

さらに、ストーブの燃料として使用した場合、実際に炎が上がるので、遠赤外線効果で部屋全体での温度差が少なく、
部屋全体をむらなく温められるという効果が得られています。

その一方で、燃えた後に灰が出るので、使用前と使用後にお手入れが必要なので、少々手間がかかるとも言われています。
若干手間はかかりますが、薪などを使用するよりは遥かに灰の量は少なく、お手入れは簡単な部類だと思います。

そのほかのメリットとしては、
形状が一定しているので、品質が安定している
乾燥した状態なので、保管する手間が少ない。
軽いので持ち運びに便利
という事ではないでしょうか?

他にもメリットはあると思いますが、とにかく二酸化炭素の排出量を押さえられて環境にやさしいエネルギーとして、
世界中から注目を集めています。

木質ペレットの歩み

1970年代半ば、アメリカのオレゴン州において、初めて木質ペレットの商業生産が始まりました。

もともとは、穀物や草などを家畜飼料とする為に開発された技術でしたが、
エネルギー危機を契機に、利用する国が広範囲に広がりました。

日本にその技術が導入されたのは1981年であり、1982年に製造が開始されています。

しかし、化石燃料に対する価格優位性を保てなかったことなどから、その生産量はそれほど伸びませんでした。

木質ペレットが再び注目されるきっかけとなったのは、1997年の京都においてCOP3(第3回気候変動枠組条約締約国会議)が開催されたことです。

当時から現在において、木質ペレットの利用を定着させるべく、多くの取り組みがなされています。

未来を照らすエネルギーとしての期待

産業革命以降、化石燃料の使用が急激に増えたことにより、大気中の二酸化炭素濃度が、日に日に増加しています。

二酸化炭素の排出量の増加は、世界的に問題になっている『地球温暖化』の原因となっていることは周知の事実です。

それでは、木質ペレットを使用した時ははどうなのでしょうか?

当然ながら、燃やすので当たり前のように二酸化炭素は発生します。

しかし、その二酸化炭素は原料である木が成長する過程(呼吸)で大気中より吸収したものであって、
新たに二酸化炭素を生み出しているわけではありません。

要するに、大気中の二酸化炭素の増減には全く影響を与えていないのです。

つまり、木質ペレットは、地球にとって優しいクリーンなエネルギーといえるでしょう。

また、現在は世界中で、先進国は安全で環境にやさしいエネルギー源の確保に悩まされています。

特に原子力発電は、ひとたび事故が起こった場合には、放射能が拡散されて大きな環境破壊が起こる可能性があります。

しかも、核兵器の原料となるウランの生成にも関わる問題も含んでいるので、エネルギー確保に最善の方法とは言えないと思います。

木質ペレットには、世界を救うような大きなエネルギー源となる可能性は低いですが、
地産地消のエネルギーとして、さらにその活躍が期待されています。

 

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