職業選択という言い回しは、少々仰々しく感じるかもしれません。
子供のころに思い描いたり、小学校や中学校の卒業文集で書いた将来の夢と似たようなニュアンスがありますよね。
仕事は、学生から社会人になるにあたって、お金を稼ぐ手段として選ぶ必要性が生じる人がほとんどでしょう。
自分の適性や、仕事に何を求めるかによって、どんな仕事を選択するかを決断する必要がございます。
職業選択は、日本人であれば誰に対しても認められていることですので、自分の判断で仕事を選ぶということが可能です。
昭和22年から施行された日本国憲法に、『職業選択の自由』は、はっきりとうたわれています。
職業選択の自由については、選んだ仕事を行うことも、自由のうちであるという解釈になっています。
自身の意思で職業選択を行った後で、仕事を本当にするかどうかも、自由意思で決めることができるのです。
そもそも、憲法で制定してまで職業選択の自由をはっきりとさせる理由は何でしょう?
現代では当然のように受け入れられていることなので、憲法で書くほどのことではないと感じる人もいるかと思います。
つい100年くらい前までは、日本でも生まれつき仕事が決められていたり、自由意思で職業を選択することができない人達も存在していました。
ただし、自分が希望する職業の求人がなく、希望の条件に一致してなくても、収入を確保するために仕事を選択することもあります。
自分の意思で選んだ職業に長く従事するためにも、仕事の腕を磨き、会社に必要とされる人材になることが重要であることは当然のことです。
今回は、職業選択時の気を付けたい点や情報収集の仕方をお伝えしたいと思います。
職業を選択するときに気を付けたい点
では、どんなことに注意をして、自分の職業を選択するといいのでしょうか?
現在の求人倍率は右肩上がりの傾向であり、仕事を探している人に対しての求人数が多くなっているという歓迎したい状況になっているのは確かです。
求人が多くあれば、それだけ自分の希望に合う仕事を見つけやすくなります。
逆に、多くの仕事があり過ぎるのでなかなか選び切れないという人がいる事も確かです。
意外と多くの人が、職業の選択をする段階になって決めきれずに迷ってしまうという状況にあります。
自分の意思をはっきりすることは職業を選択する上でとても大切なことであり、就職した後のモチベーションにも差が出てきます。
この先、仕事に従事する時間はかなり長い時間になりますので、自分自身が納得のいく職業選択がとても重要になります。
職業の選択は、一生の舵取りに関わることになりますので、自分がこの先どう生きていきたいのかが職業選択のキーポイントになります。
自分が何を得意としていて、どういう形で社会とつながっていきたいか、生きていく上で最も大事なことは何かに基づいて職業を選択することです。
こういった過程を踏まないで手当たり次第に職業を調べても、実際に自分に合うかどうか考える指標がないので仕事を決める決定打に欠ける事になります。
自己の考えを認識しない状態で、会社から言われるままに仕事をしていると、何のために仕事をしているかを見失ってしまったり、やる気が沸かなくなったりします。
例え憧れの職業であっても、実際に自分の選択として合っているかどうかをしっかり考えることが大切です。
合わなかった場合には転職するという選択もありますが、転職を繰り返すというのは、やはり社会的な信用を失い兼ねませんので避けた方が良いのは間違いありません。
職業選択時に重要なのは情報収集をすること
こうやって考えると、職業の選択には自己理解が必要になりますが、職業そのものに関することを良く知ることも当然ながら大切です。
職業のことをリサーチする際には、実際にその仕事は何するものなのか、働く時の重要な事柄を知る事が出来ます。
その職業を選択した場合に、自分はどんな作業に従事することになるかを知っておくことはとても大切です。
実際に仕事を始めてから、ようやく予想と現実の食い違いを知ることもあります。
いざ調べてみるとそれまでの自分が思い及ばなかったような業務を行っていたり、更にその業務の方がむしろ重要なこともあるからです。
また、その職業への憧れが強いと労働条件の多少の悪さに目をつむってしまいがちになるので注意して下さいね。
長く仕事を続ける為には、労働条件にも妥協しないで職業の選択をすることは重要です。
どんな仕事をするかという事だけでなく、これからの自分自身の成長する可能性や、顧客の増加・減少傾向、収益の見込みなども無視できない要素です。
働き手が十分足りていて、今から仕事を始めても需要があまりないような職業を選択するのは、やはり賢明とは言えないでしょう。
業種にもよりますが、今後AIや機械が人間の代わりするようになって、人手が不要になりそうな仕事も多くあります。
今はコロナ禍で苦戦している業種や職種の仕事も、コロナ禍が収束後にV字回復すると思われる仕事もあると思います。
そういった、数年後の将来を見越した予測も職業選択時に重要になります。
いくらプロ並みに技術を磨いたところで、その職業の需要が減ったり無くなってしまったのでは、全く意味のない努力になってしまいかねません。
これから職業を選択しようとしている人は、より多くの情報収集と広い視野に立った検討が必要になるでしょう。
今の時代、インターネットで何でも調べられますが、それだけでは無く実際に仕事をしている方に話を聞いてみるとか、職場に足を運んで現場をリアルに見学してみるなどの慎重さも必要となってくるでしょう。