うなぎの生態には謎が多いと言われていますが、土用の丑の日に『ウナギ』を食べ始めるようになったのはなぜ?

土用の丑の日』と言えば、1年間で一番ウナギが売れる日であり、
うなぎが主役になる日です。

「あっ!今日は土用の丑の日だから、ウナギを食べなくちゃ!」と、
その日の夕飯の献立を急遽変更されるご家庭も多いのではないでしょうか。

特に、『ウナギ』でなくてはならないわけではないのですが、
うなぎを選択される方が、圧倒的大多数ではないかと思われます。

では、そもそも土用の丑の日とは何の日なのでしょうか。

また、いつから土用の丑の日ウナギを食べるようになったのでしょうか。

そこで今回は、ウナギの生態には謎が多いと言われていますが、土用丑の日に『ウナギ』を食べるようになったのはなぜ?
について書いていこうと思います。

土用の丑の日とは?

まず「土用」というのは、
立夏(5月5日頃)・立秋(8月7日頃)・立冬(11月7日頃)・立春(2月4日頃)の直前の約18日間の「期間」を示しています。

ウナギを食べるのが夏という事もあってか、「土用」は夏にしかないと思われがちです。
でも実際には、1年間に4回、季節ごとにあるのです。

それでは「丑の日」とは、なにを意味するのでしょうか。
当時の暦では、日にちを十二支(子・丑・寅・卯・辰・巳・・・)で数えていました。

「丑年」が12年周期で回ってくるのと同様に丑の日も12日ごとにあります。

つまり土用の丑の日とは、土用の期間中におとずれる丑の日のことを指します。

土用は毎年違うので、それを受けて、土用の丑の日も毎年変わります。

ちなみに、2022年の「土用の丑の日」は、
1月24日、4月18日、4月30日、7月23日、8月4日、10月27日となっています。

なぜ土用丑の日にうなぎを食べるの?

ウナギを食べる習慣が民衆にも広まったのは、1700年代後半の江戸時代でした。

ところで、その時代、本草学、地質学、発明など、
あらゆる分野で才能を発揮した蘭学者の平賀源内(ひらがげんない)が、江戸で暮らしていました。

うなぎの旬は本来は秋から冬です。

産卵前の脂を蓄えた、味が濃厚でこってりしている旬のうなぎに対して、
当時は、夏の時期のうなぎは人気がありませんでした。

そこで、うなぎ屋さんとしては、なんとか夏にもうなぎを食べてもらう方法はないだろうかと、
知恵者で有名な平賀源内に相談します。

すると、平賀源内は、
「今日は丑の日だから『う』のつくものを食べると縁起がいい」という語呂合わせを発案し、

『本日丑の日』
土用の丑の日うなぎの日、食すれば夏負けすることなし

という看板を店先に立てると。。。
千客万来!店が大繁盛したそうです。

こうして以後、他のうなぎ屋さんも平賀源内の看板をマネをするようになったという事です。

このような出来事があって以来、
土用の丑の日にはうなぎを食べるという風習が根付いたといわれています(諸説あり)。

しかし、実は江戸時代以前より、うなぎは “精”のつく食材として知られていました。

万葉集にも登場していたうなぎ

石麻呂にわれもの申す夏痩せ
良しといふものぞ(むなぎ)とり食(め)せ

これは、大伴家持(おおとものやかもち)が、
吉田連老(よしだのむらじのおゆ)におくった歌です。

万葉集が編纂された奈良時代には、
すでに、夏バテ防止にはウナギが効果がある事が知られていたのです。

実際、ウナギにはビタミンAやビタミンB群など、
疲労回復や食欲増進に効果的な成分が多く含まれています。

こうして、ウナギ』スタミナ食材であり、その効果が確かにあったからこそ、
日本古来より夏バテ予防として、夏の土用丑の日に欠かせない食材となっていったのでしょう。

ニホンウナギの産卵場所を発見した、ウナギ博士!

しかし、みなさんはご存知でしょうか。

近年、ウナギは絶滅の危機に瀕しています。

日本人ばかりでなく、海外(特にアジア)で食べる量が増え続けている為、
消費量が増大して、このままでは絶滅してしまうと言われています。

そういう事もあって、2013年に環境省がニホンウナギ絶滅危惧種に指定しました。

うなぎの生態については謎が多く、研究が進んでいるとはいえ、
その生態の全容解明には、まだまだ時間が必要な感じです。

2022年9月に、そのニホンウナギの産卵場所を発見した功績で、
塚本勝巳東大名誉教授の塚本勝巳さんに「国際生物学賞」が受賞されました。

小学校4年生の教科書(光村図書)で「ウナギのなぞを追って」という文章が載っていますが、
まさに、ウナギ博士と言われている塚本さんの書いたものです。

長年の謎である、ニホンウナギの生態系の解明に大きな一歩を印した功績でしょうね。
日本の夏の風物詩であり、日本人の夏のスタミナ源あるウナギを絶滅の危機から救ってほしいですね。

もし、ご家庭に小学4年生の国語の教科書(光村出版)がございましたら、
是非、塚本先生のエッセイを是非読んで見て下さいね。

【スポンサードリンク】