『会食恐怖症』って聞いたことはございますか?
もしかしたら、お天気キャスターの小林正寿さんが長い間苦しんだという事を
テレビでお話した事で知ったという方もいるかもしれませんね。
どちらかと言えば、あまり知られていない症状の病気?かと思いますが、
現代社会はストレスが溜まる事も多いかと思います。
また、コロナ禍が終焉に近づく事で、ここ3年程無かった会社の飲み会や、歓送迎会などが
逆に今まで無かった心理的ストレスが心身の異常をまねくかもしれません。
今回は、「会食恐怖症の症状が出たらどうする?対処法と回復までの期間を解説します」
という題材で記事を書いていこうと思います。
会食恐怖症とは
会食恐怖症とは、社交不安障害の一種であり、
人前で食事をすることに対して強い不安や恐怖を感じる症状のことを言います。
この症状は、一般的にはレストランやパーティーなどで食事をすることができず、
食べ物を見るだけでも吐き気や動悸、汗をかくなどの身体的症状が現れる事を意味しています。
ただ、会食恐怖症は、比較的まれな症状ではありますが、どちらかと言えば女性に多く見られます。
この症状は、社交的な場面での不安や恐怖が心理的な原因となって発症することが多いので、
特に人前で話をしなくてはいけないような場面において、発症することが多いと言われています。
会食恐怖症の原因
会食恐怖症は、食事をすることに対して強い不安や恐怖を感じる精神疾患です。
その原因となる心理的要因は、人それぞれ異なりますが、以下のようなものが挙げられます。
①過去のトラウマや嫌な経験
過去に食事に関するトラウマや嫌な経験をした人は、会食恐怖症になる可能性が高くなります。
例えば、食事による食中毒やアレルギー反応による体験、食事中に嫌な思いをした経験、
食事をする場面でのトラブルなどが挙げられます。
②自己評価の低さや自己否定感
自己評価の低さや自己否定感が強い人は、会食恐怖症になりやすい傾向があります。
自分が食べる姿や食べ方に対して、周囲からの評価や批判を恐れることが原因となっています。
また、自分自身が食べることに対して否定的なイメージを持っている場合も、会食恐怖症になりやすい人の特徴です。
③社交不安障害やパニック障害などの精神疾患
社交不安障害やパニック障害などの精神疾患を持っている人は、会食恐怖症になることがあります。
なぜなら、社交不安障害の場合、人前で食事をすることに対して強い不安を感じるため、
また、パニック障害の場合、食事中にパニック症状を起こすことがあるという不安を感じるためです。
④過剰な周囲の期待やプレッシャー
過剰な周囲の期待やプレッシャーが原因で、会食恐怖症になることがあります。
例えば、仕事や学校の集まりなどで、周囲からの期待やプレッシャーを強く感じることが原因で、
食事をすることに対して強い不安や恐怖を感じるようになることがあります。
会食恐怖症の対処法
会食恐怖症には、複数の対処法があります。
以下で紹介しますので、お役に立てれば幸いです。
認知行動療法による対処法
認知行動療法は、自分の考え方や行動を変えることで、不安や恐怖を軽減する治療法です。
会食恐怖症の場合は、自分がどのような思考や行動をしているのかを客観的に見つめ直してみて、
それを改善することで症状の改善が期待できます。
グループセラピーによる対処法
グループセラピーは、同じ症状を抱える人たちが集まり、お互いに支え合いながら治療を行う方法です。
会食恐怖症の場合、他の人がどのように対処しているのかを聞いて知ることで、
自分自身の症状が理解出来、改善することができます。
薬物療法による対処法
薬物療法は、抗不安薬や抗うつ薬などの薬を使用して、症状を軽減する治療法です。
ただし、薬物療法は副作用があるため、医師の指示に従って適切に使用する必要があります。
回復までの期間
会食恐怖症の回復までの平均期間は、個人差がありますが、約6ヶ月から1年程度とされています。
回復までの期間を短くするためには、以下のようなアドバイスがあります。
早期治療を受けること
精神疾患の場合、早期治療を受けることが回復までの期間を短くするために非常に重要です。
早期に治療を受けることで、症状が悪化する前に対処することができ、
結果として、症状を軽減することができます。
早期治療を受けるためには、自分自身で症状を認識して、早期に医療機関を受診することが必要です。
治療に積極的に取り組むこと
治療に積極的に取り組むことも回復までの期間を短くするために重要です。
治療には、薬物療法や認知行動療法など複数ありますが、どの治療法においても、患者自身が積極的に取り組むことが必要です。
治療中に注意してほしい事は、医師やカウンセラーとのコミュニケーションが非常に重要なことです。
治療に関する疑問や不安は必ず相談し、適切なアドバイスを受けることが大事です。
自己管理を徹底すること
自己管理を徹底することも回復までの期間を短くするために重要です。
自己管理とは、日常生活において、自分自身で症状をコントロールすることです。
例えば、十分な睡眠をとることや、適度な運動をすること、ストレスを減らす努力をすることなどが挙げられます。
自己管理を徹底することで、症状の悪化を防ぐことができます。
周囲の理解と支援を得ること
周囲の理解と支援を得ることも回復までの期間を短くするために重要です。
精神疾患は、当然ですが周囲の人々にとっても大きなストレスとなります。
しかし、周囲の人々が理解し、支援をすることで、患者自身も治療に取り組みやすくなります。
周囲の人々には、患者の症状や治療について理解し、適切な支援をすることが求められます。
また、患者自身も、周囲の人々に対して、自分の症状や治療について積極的にコミュニケーションをとることが大切です。
まとめ
会食恐怖症は、心理的な要因によって引き起こされる症状であり、認知行動療法やグループセラピー、薬物療法などの対処法があります。
回復までの期間は個人差はありますが、医師などのアドバイスに従って取り組むことで早期回復が期待できますよ。
治療に取り組むことは、簡単な事ではありませんが、
必ず回復するという信念をもって、諦めずに取り組み続ける事が一番大変であり、大事な事だと思います。